
引っ越しや遺品整理、生前整理などで出た大量の不用品を処分したいと思ったとき、専門業者への依頼を考える人は多いと思います。
自力で収集場所まで運べるなら地域の粗大ごみ回収でも引き取ってもらえますが、大きさによっては難しいこともありますよね。
引っ越し業者とは違い、利用する機会も少なく馴染みのない人も多いと思われる不要品回収業者。
業者選びで失敗しないか、不安になってしまう人も多いのではないでしょうか。
今回は、義実家の引っ越しに伴って不要品回収業者を探していた私が、危うく悪徳(かもしれない)業者に引っかかりそうになったときの話をみなさんに共有したいと思います。
検索結果には似たような業者がずらり
不要品回収業者を探す際、多くの人はインターネット検索を利用するのではと思います。
けれど、検索結果の上位に表示されるのは似たようなサイトばかり。
業界最安値!
作業は全部お任せ!
買取可能なものはその場で買い取り!
トラック1台に定額で載せ放題!
LINEで簡単見積もり!
どこの業者のサイトにも、そのような耳障りの良い言葉が並んでいます。
そして、どの業者も全国区で営業している。
引越し業者を選ぶ場合、全国に支店がある大手業者に頼むのが安心なのはよく知られていることです。
「これなら、どこに頼んでも同じっぽいな…?」
そう思って、検索結果の上位から数社を適当に選んで連絡してみたのが間違いの始まりでした。
LINE相談で感じた違和感
違和感を感じたのは、LINEでのやりとりをしている最中でした。
義実家は少し離れたところにあり、引っ越し日程にもあまり余裕がなかったため、見積もりに来てもらう業者の数はできるだけ絞りたい、という事情があった私。
そこで、あらかじめ回収してもらいたい家具の寸法を正確に測り、写真も撮影してリストを作成。
LINEで業者さんに送付して事情を説明し、おおよそで構わないので見積もりに来ていただく前に料金の目安を出していただけませんか、と依頼しました。
その金額の大小で、ある程度候補を絞ろうと考えたのです。
しかし。
どこの業者も、答えはNO。
現地での見積もりしか受け付けてくれない。
本当に概算で構わないので、その後、正式な見積もりに来ていただいたときに金額が増えるのは想定内なので…と言ってみてもダメ。
LINEで簡単見積もり!って書いてあるのは一体なんだったんだ…?
ここで私は気づきました。
これらの業者の目的は、「依頼者の家に上がり込むこと」なのではないか?と。
悪徳不要品回収業者にまつわる怖すぎるトラブル
業者とのやりとりで不安を感じた私は、「不要品回収業者 トラブル」でネットを検索してみることに。
(今思えば、どうして先に調べておかなかったのか?という話なのですが…引っ越し経験が多かったため、大手なら安心、という引っ越し業者の常識を当てはめてしまっていたのが間違いでした(;´д`))
そこで目にしたのは、信じられないような体験談の数々。
「ネットの広告と見積もり価格が全く違った」
「作業後に見積もりにない高額な追加料金を請求された」
「貴金属の買い取りをしつこく迫られた」
「回収を頼んでいない家財を勝手に持ち出された」
「回収された家財が不法投棄されていた」……
作業開始後のトラブルはともかく、見積もり価格が高かったのなら断ればいいのでは?と思われる方も多いかもしれませんが、実際には「見積もりにやってきた業者が契約するまで帰ってくれず、仕方なく契約してしまった」というようなケースも多いそう。
「この料金では依頼できません」と伝えると、「いくらなら契約してもらえるのか」「一部の家具だけでも(相場よりもはるかに高い料金で)回収させてほしい」などとしつこく食い下がられたりするのだとか…。
見積もりに来る業者は男性が多く、特に女性や高齢者などは恐怖のあまり言いなりになってしまうことも多いようです。
あくまで推測にすぎないのですが、私が選んだ業者が現地見積もりにこだわっていたのもおそらくこれが目的でしょう。
つまり、このような業者は、「最初から見積もりに呼んではいけない」のです。
とりあえず適当に選んだ業者に見積もりに来てもらって、金額を比較して決めよう…と気軽に考えていたら大変なことになる可能性がある、というわけですね(まさに私がそうなるところでした)。
消費者庁のサイトで注意喚起されているこちらの事業者(が運営している不用品回収業者)、なんと私が見積もり依頼を送った業者のひとつでした。いまだに検索結果の上位に出てくるの罠すぎる。
多くの業者は無許可営業を行っている
では、不要品回収業者が信頼できる業者かどうかを見抜くにはどうすればいいのでしょうか。
これに関しては、「一般廃棄物収集運搬許可」を受けているかどうか、というのがひとつの大きな目安となります。
あまり聞き慣れない言葉ですが、一般廃棄物(家庭や事業所から出るごみや不用品)の収集運搬業および処分業を行うためには、市町村長によって出されたこの許可が必要であると法律で定められています。
よって、許可を持たずに一般廃棄物の収集や運搬、処分を行うことは明確な違法行為になります(また、許可を持たない業者に廃棄物の収集等を依頼する行為も違法です)。
恐ろしいことに、ネット検索で上位に出てくるような不要品回収業者の大半はこの許可を受けていません。
私が依頼しようと考えていた業者も全て無許可で営業していたため、見積もり依頼は全てキャンセルしました。
環境省や国民生活センターも、無許可の不用品回収業者を利用しないよう呼びかけています。
なお、ウェブサイト上に「産業廃棄物収集運搬許可証」「古物商許可証」等の番号を載せている業者もありますが、産業廃棄物収集運搬許可は工場や企業の廃棄物を処理するための許可、古物商許可は中古品等の売買を行うための許可であり、いずれも一般家庭から出た廃棄物を収集・運搬・処分可能な許可ではありません。
いかにも「国から正式な許可を受けている業者です!」みたいに書いている業者もいるので気をつけてくださいね。
また、
・一般廃棄物収集運搬許可を得るためには厳しい審査や基準があり、許可を得た後でも違反すれば取り消しになる
・現在、この許可を新規に取得することは非常に難しくなっている
という事情から、「一般廃棄物収集運搬許可を持っている業者はトラブルを起こす可能性が低い」とも言えます。許可を取り消されてしまうと大変なことになりますからね。
その点でも、業者が許可を持っているかどうかを確認することは非常に重要であると言えるでしょう。
安全な業者を選ぶためには
「一般廃棄物収集運搬許可」を受けていない業者を選んではいけない、というのはわかりました。
では、その許可を受けている業者はどうやって見つければ良いのでしょうか。
これについては、「一般廃棄物収集運搬許可は市町村長によって与えられる」というのが手がかりになります。
私は以下の手順で業者を探し、結果的にとても優良な業者さんに依頼することができました。
- 「不用品を排出する市区町村名」+「一般廃棄物収集運搬許可」で検索。
- 「〇〇市の一般廃棄物収集運搬業許可業者一覧」といった情報が出てくるので、そこに掲載されている企業にウェブサイト・電話等でコンタクトをとる。
この方法で探した業者さんは、どこも小規模な地元密着型の業者さんで、ウェブサイトが検索結果の上位に出てくることもありません。
しかし、LINEで現地見積もりの前の簡単な見積もりが可能かどうか相談したところ、どの業者さんも快く引き受けてくださり、概算を出してくださいました。
先に相談していた業者のように、「なにがなんでも現地に行かないと見積もりはできません!」と主張する業者は一社もなかったです。
当日の作業も迅速・丁寧にしていただき、引っ越し作業をとても気持ちよく終えることができました。
おわりに
引っ越しが迫っているなどの理由で焦ってしまいがちな不用品回収業者選びですが、そういった場合でも「業者が一般廃棄物収集運搬許可を持っているかどうか」だけは必ず確認するようにしていただきたいなと思います。
体験談では、「部屋の退去日が翌日だったのでその場で契約するしかなかった」というような声が非常に多く見られました。
時間に余裕を持って見積もりを依頼するのも大切なことかもしれません。
安全で間違いのない業者さんを選ぶために、こちらの記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
